ライセンス生産   らいせんす・せいさん   

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総生産数5,211機(そのうち16機は途中キャンセル)のF-4であるが、マクダネルのセントルイス工場以外で作られたのは日本のF-4EJ(127機)だけ。日本製のF-4にはブロックナンバーはないが、ブロック47に相当する(米製の#301〜#302は45MC、#303〜#313は47MC)(編注:ちなみに、#314は純国産最初の機体だが、「国産最終形態」と呼ばれるタイプの初号機である。)

ラジオコールナンバー   らじお・こーる・なんばー   

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空自機のシリアルナンバー下3桁は製造順番号であるが、機首にも同じ数字を書き込んで個体識別等に使っている。ガルグレー塗装時の数字の大きさは254×406mmの中に入るように決められていて、太さは66mmであった。

ラストチャンス   らすと・ちゃんす  last chance 

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戦闘機等がフライトする場合、機体の点検作業は各段階ごとに行われるが、滑走路直前のアーミングエリアで行う最終機体点検のことをラストチャンスと言い、この段階までに油漏れやボルトの緩み等の異常を認められなかった機体が飛行を行える。また、兵装等の安全ピン抜き取り作業もこの段階で行われる。

ランチャー   らんちゃー   

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「Launcher」とは打ち上げ機・発射機の意。F-4はAIM-7空対空ミサイルの専用パイロンを持ち、弾体を半埋め込み式に搭載し空気抵抗を極力抑える形式をとっている。AIM-7の発射機は「Aero7A」と言い、発射すると弾体が数秒間は自由落下してからロケットモーターに点火する。一方、AIM-9やAAM-3は、発射後にロケットモーターに点火されるのではなく、発射ボタンが押されるとロケットモーターが点火され、その推力でレール上を自力で前進し発射される。このため、AIM-9の場合はレール式のランチャーを主翼内側パイロンに付けて使用する。AIM-9がE・P型の時は「Aero3」という形式だったが、AIM-9L以降では大型化した動翼を固定させるために「LAMS-4」というミサイル・ランチャーに変更された。

龍   りゅう   

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白山の龍神参照

レーダー   レーダー  radar 

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レーダーとは電波探知機のことを指す言葉であるが、元は「RAdio Detection And Ranging」を略したもの。電波が金属などに反射する性質を利用して目視範囲外や夜間、悪天候でも目標物の距離・方位を測定する装置として1930年代にイギリスで考案されたのが最初で、第二次世界大戦中にイギリスがドイツ空軍の空襲を事前に察知して、効率的な防空体制を築く有効な手段として実証されたのを機に、航空、船舶、気象等の多くの分野で活用されている。
なお、第二次大戦後、アメリカのレイセオン社でレーダー改良の試験を行っていた技術者が、胸ポケットに入れていたチョコレートが解けている事に気が付き、マイクロ波で食べ物等を温める特性があることを発見して、これが電子レンジの発明と繋がった。

レーダー警戒装置   れーだー・けいかい・そうち   

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レーダー源探知警戒装置を発展させた装置で、探知したレーダー波の方位、距離や接近速度(脅威度)を表示することが出来る。F-4EJ改に搭載するためF-15JのRWR J/APR-4を改良した装置を開発したが、その後に信号処理をデジタル化したRWR J/APR-6となり、F-4EJ改や偵空のRF-4Eに搭載されている。形式名にあるRWRはRadar Warning Receiverの略。

レーダー源探知警戒装置   れーだーげん・たんち・けいかい・そうち   

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自機が敵レーダー波により捉えられたことを感知し、警報音等によりパイロットに知らせる装置。EJ型のオリジナルになるF-4EにはAN/APR-366という装置を搭載していたが、機密度の高い扱いのためF-4EJへの搭載は認められず、日本独自で開発したのがRHAWS J/APR-2である。

レドーム   れどーむ   

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レーダーアンテナを収容する部分なので電波を透過させる素材を使う。しかし、機体先端部にあるため強度も必要となる。F-4Eタイプではピトー管を先端に持ってきたこともあって2段構造になっていたようだ(多少の色違いがあるので判別可) EJ改は電撃防止帯付きの新式になっている。

ロール操作   ろーる・そうさ   

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F-4のロール方向の操縦にはエルロンスポイラを併用する。本来はエルロンだけで操作できるのだが、後退角翼の機体が高速時にエルロンを作動させると主翼がねじれて逆効き(エルロンリバーサル)を発生する。これを防止させる為にエルロンを内側に移したりする。また、スポイラでもロール操作は行えて逆効きは起こらないが、本来は揚力を減じるための装備であるため操作の効きが悪く、しかも機体が沈むという欠点がある。そこでF-4のような機体は併用する仕組みなのだが、最近の機体はスポイラの代わりに水平尾翼の差動とエルロンの併用になっている。